武井怜のこの世は遊び場

歌人、随筆家の武井怜のブログです

歌人・エッセイスト 武井怜のブログです

【三人以上で話すとき】

12月4日(木)

【三人以上で話すとき】
中学時代、地元の図書館に詩集を置いてもらえることになり、担当のOさんを訪ねに図書館へ行ったときのこと。
受付の男性に、Oさんに会いに来たと言ったのだが、彼は、私の付き添いで来てくれていた母だけを見ながらOさんの居場所を答えたのだ。
母とふたりで、教えられたOさんの部屋へ向かうときに、母は受付の人のその態度が私に対して失礼だったと言った。
そう言われて、私は彼に失礼な態度をとられたのだと思った。
たしかに、母はガチャピンに似ていて見惚れられるタイプではない。
私は身長は当時から低い方だったが、気づかれず踏まれるほどのサイズではなかった。
当時実際子供だったが、私は受付の彼に子供扱いされたのだと思った。
それ以来、私を含めた三人以上で話をするときに、話をしている人が私の目を一瞬でも見てくれると、自分の存在を認めてもらえたような気になり、その人に対してグンと優しさを感じるようになった。
テレビを見ていても同じである。
三人での対談番組などを見ていて、女性タレントが若い女性タレントの方を見ずに、男性タレントの方ばかり見ているとヒヤヒヤしてしまう。しかしその後、若い女性タレントの方も見ていることが確認できると、安心感と、そのタレントに対する好感度が上がるのだ。
そんな私自身ももちろん、三人以上で話をするときは、なるべく全員の目を見るよう意識している。
しかし一対一で話をするときは、なぜか相手の少し右を見たりするときがある。
霊感があるように思われたいと、無意識に思っているのかもしれない。