武井怜のこの世は遊び場

歌人、随筆家の武井怜のブログです

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【ワッフル】

12月12日(金)

【ワッフル】
私の中で「ワッフル」といえば、軽く折りたたまれた形のものだ。私が小さい頃に食べていたワッフルがそれだったからだ。
だけどおべんべんは、ワッフルといえば格子状の方だという。生まれて初めて食べたワッフルがそれだったからだそうだ。
おべんべんに花輪くん的要素を見てしまった。
格子状のワッフルは私の中では、新参者のバター香る貴族なのだ。
軽く折りたたまれたワッフルは、スーパーで二個入り九十八円で売られている。
それに比べ、格子状の方は単体で売られているうえに、英文が似合う。
連日バターのにおいをふりまいている専門店まである。
軽く折りたたまれたワッフルの専門店を私は見たことがないし、そこで財布を取り出す自分を想像できない。
おべんべんが、軽く折りたたまれたワッフルが「ワッフル」で、格子状の方が「ベルギーワッフル」なのだと思うと言っていたから、ワッフルとベルギーワッフルの違いをインターネットで検索したら、驚いた。
違い自体は、次から次へといろんな名前のワッフルが登場してきてわからなかった。
驚いたのは、そのときに多くのワッフルの画像を見たのだが、軽く折りたたまれたワッフルが、どこにも見当たらなかったのだ。
だけど、スーパーに行けば二個入り九十八円で、たしかに売っているのだから死んではいない。
どうやら軽く折りたたまれたワッフルは今、ワッフル界で肩身が狭いようだから、孤独を感じない二個入りで良かったと思う。