武井怜のこの世は遊び場

歌人、随筆家の武井怜のブログです

歌人・エッセイスト 武井怜のブログです

【グラビティフォールズ】

12月21日(日)

【グラビティフォールズ】
私は、「実はこの人が悪い人だった」のような、どんでん返しの展開が好きらしい。
中学時代、朝自習の時間を利用して、家から持ってきた好きな本を読む時間が設けられた。
そのときはたまたまだったが、私が家から持ってきた小説も、連続殺人事件の犯人が主人公の友達で、それが物語の最後の方でわかるという、どんでん返しの内容だった。
犯人の名前を読んだとき、その衝撃の事実を受け入れ難くて、教室で眉間にしわを寄せて目をつぶった自分を、私はいまだに気持ち悪いと思っている。
どんでん返しには、思春期の女子を、教室で柳葉敏郎のような顔にさせる威力があるのだ。
今も、そんなどんでん返しがありそうな「グラビティフォールズ」というアニメに生活を支配されつつある。
グラビティフォールズのことが詳しく書かれているファンのブログを、スマホのホーム画面に登録するほどだ。
グラビティフォールズは、グラビティフォールズという街で、12歳の双子が不思議な体験をしながら、謎の本の秘密を暴いていこうとする話なのだが、最近、前述のファンのブログで、グラビティフォールズには思った以上に凝ったネタが隠されていることを知った。
ネタというのは、つまり謎の本の秘密を暴くヒントのことだ。
じっくり見てみると、実は絵に変化があったり、登場人物の台詞に違和感があったりなどのヒントが隠されているというのだ。
あくまでそのブログを書いているファンの見解だから、それが本当にヒントなのかはわからないが、そんなことを知って以来、一話完結扱いで流し見してきたグラビティフォールズを見る目が変わった。
今では、壁の模様から登場人物の台詞の端々まで、すべてが怪しく感じる。
脱出ゲームにハマっていたとき、脱出ゲームをしていないときでも、家具についた傷や、鍵穴がヒントに見えてきていた。
今回もそのうち、近所のローソンの人が、グラビティフォールズの謎の本に関連しているように思えてくるのだろう。