【愛すること】

1月13日（火）

【愛すること】

中学校の卒業式で、

「愛すること、それがどんなことだか、わかりかけてきた」

という歌詞の歌を歌った。

ずっとアルトで練習してきたのに、当日ソプラノで歌ってしまうほどに感極まっていた。

感極まっていたが、気持ちはこもっていなかった。

当時の私は、愛することがどんなことだか、わかり「かけて」すらいなかったから、気持ちを込められなかったのだろう。

そしてそれは、今も同じである。

愛とは何ぞや。

しかし最近、これが「愛」なのではないかと思える存在ができた。

それが、パブロのチーズタルトだ。

潔癖症ということもあるが、クリスマスにパブロの商品を買った日、恐ろしくて持てなかった。

これは愛ではないだろうか。

その日、いつもは予定している時間通りに家を出られないのに、クリスマスに買うと決めていたチョコチーズタルトは限定品だったため、売り切れてしまうことを考えて、きっかり予定していた時刻に家を出たのだ。

これは愛ではないだろうか。

そして今パブロでは、三月までの限定で、クリスマスとはまた別のチョコチーズタルトが販売されているのだ。

私はアメリカ人男性の幽霊に呪われていると思っている。

ジェイク（幽霊）は日々、わんこそばのように私に不幸をもたらしてくる。

しかし私は、このパブロのチョコチーズタルトをまだ食べていないから、ジェイクが私をどんなに地獄に引きづり降ろそうとしたって、引きづられなどしないのだ。