武井怜のこの世は遊び場

歌人、随筆家の武井怜のブログです

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【白ハリ】

2月8日(日)

【白ハリ】
念願の一風堂「白ハリ」を食べることができた。
「白ハリ」とは、「白玉」というとんこつベースのラーメンに、麺の硬さを、お店で一番硬い「ハリガネ」にしてもらったものだ。
以前、一風堂でおべんべんと一緒に働いていた人は、ハリガネの次に硬い「バリカタ」が一番美味しいと言っていたというから、店員さんの言うことを信じるべきかもしれないけれど、粉っぽさというか歯ごたえがある方が好きな私は、一度は麺をハリガネで食べてみたかった。
白ハリが運ばれてきた。
しかしそのとき、店員さんが「白バリです」と言った。
「白バリ」とは、麺の硬さが前述の「バリカタ」のもののことである。
私はあまりできないのだが、一緒にいたおべんべんは、そういうのをしっかりと店員さんに確認してくれる。
おべんべんは、「白ハリ」を頼んだのですが、と店員さんに言ってくれた。
店員さんは少し戸惑い始めた。
私はというと、もしこれが本当に「白ハリ」だったら、念願のハリガネ麺がスープにふやけて柔らかくなってしまうから、二人とも早く私にラーメンを食べさせてくれと思っていた。
店員さんの言い間違えで、運ばれてきたのは「白ハリ」であることがわかり、私は急いでいただきますをして、ふやけそうな麺をスープから引き剥がすかのごとく口に運んだ。
しかし私は普段、下手したら水も三十回噛む人間だから、ハリガネ麺をひと口口に入れて三十回噛んで食べていたら、口にした麺のほとんどが、バリカタも越えた柔らかさになってしまった。
だから、ハリガネ麺は美味しかったけれど、食べるコツを考えなければいけない。